プリクラが教えてくれたこと

んー…全身がむず痒い。自分が可哀相で…。

思い出すだけで蘇ってくる。

この感覚――

小学生のころ。

友達に可愛い子がいた。

顔は赤ちゃんみたいなのに、元気で活発で…

まぁーとにかく可愛い。

年上の男の子にも人気だった。

当時、プリクラが出来て間もなく。

遊びに行くと、とにかくプリクラばかり撮っていた。

もはや、“その為” に遊びに行っていた。

まだ私たちは小学生。

よく公園に溜まってた。

というか、遊び場がそこしかなかった。

その日は中学生になったばかりの、たまに遊ぶ

クラブ活動が同じだった兄ちゃん達もいた。

先日撮ったプリクラを、友達数人と広げて見てた。

そしたら中学生の兄ちゃん(A先輩)が

「おー、見せてー!」とシール帳を取り上げた。

ヤンチャだけど、背も高く顔も整ってる。

《…カッコいい…》

私は、ちょっと気になっていた。

すると―

「うおー、これ頂戴!これもっ!」と、

私の可愛い友達(Bちゃん)に向かって言っていた。

Aちゃんは『んー…えーっ!どうしよ~』と。

私は、そのプリクラをA先輩から取り上げた。

【も~~!ダメー!!これ、

ウチが写り悪いやつだからぁ~!】

当時、私は自分のことを “ウチ” と言っていた。

A先輩はポカーンとしていた。

「いや…じゃあ…切って…(小声)」

【もぉ~~!!ダメだってぇ~!!】

大袈裟にはしゃぐ私と、呆気に取られるA先輩。

わかってる。私のプリクラが欲しいんじゃなくて

Bちゃんが写ってるから欲しいことぐらい。

でも、口からは

【ダメェ~~!!(笑)】

が、止まらなかった。

…嬉かったんだろう。

久しぶりに関わりを持てたことが。

いつの間にか、A先輩だけでなくBちゃん、

その他の先輩、その他の友達も皆…

“ポカーン…” となっていた。

引くに引けない。

ここまではしゃいでしまったのだから。

そのまま地獄の時間は続く。

――でも、途中から気付いてた。

“お前のが欲しいんじゃない”

そう、誰も言わずに居てくれてること――。

着地が見えず、視線が痛かったので

そのテンションのまま

【はいっ!!】とBちゃんにプリクラを返した。

そして、走ってブランコのところまで行き

皆を背に、一人でブンブン遊びまくった。

…あの兄ちゃん達、中学を卒業する頃には

不良になってしまい。

ほとんど全員、暴走族にも入った。

でも…

心優しいこと、私は知ってる。

今でも、あの時の事を思い出すと

《うわぁ~~~っ!!!……》と叫んで

全身を掻きむしりたくなる。

どうか、誰も思い出さないでくれ……。

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