ちょっと思い出しただけ

遠い昔――まだ10代の頃。

パッと目を開けると、外が暗い。

テレビのうるさい音で目が覚めた。

「…いま何時!?」

すぐそこに居る家族に聞く。

母、兄、弟、猫。

…誰も答えん。いや、なんでだよ。

寝起きの時点で分かってることは、

・外が暗い・家族が揃ってる・時計を見ると6時

ということ。

「何時?あ、ちがう。朝なの?夜なの??」

……シーーン………

絶っっ対に聞こえてる。意味が分からん。

ふてくされて、二段ベッドのある部屋へ。

ドカドカと自分の寝床の二階に登る。

兄から借りてた “稲中卓球部” と “浦安鉄筋家族” を手に、ごろんと寝転ぶ。

《はーっ、私って孤独だわ》なんて思いながら。

さすが稲中、面白い。

読み進めるうちに、お腹を抱えて笑ってる。

《あー、最高っ》と思いながら、次は浦安鉄筋家族。

これもまた面白い。

過呼吸になるほど、一人で笑ってる。

《はーっ、はーーっ…面白すぎる…》

居間から、家族の「あいつ大丈夫?」という声と失笑が聞こえる。

そんなのどうでもいい。面白いんじゃ

しばらくすると、ご飯のいい匂いが。

「やったー、ハンバーグだー」弟の声がする。

そこで《あ、いま夜か。なるほど。家族が朝6時に起きてるわけないしな》

そう思いながら、二階のベッドから勢いよく飛び降りる。

ドッスーーーーーンッッッ

鳴り響く鈍い音。

「うるさいがー!!飛び降りるな!!!!」

母の怒声が響き渡る。

恥ずかしさと気まずさから、エヘヘと苦笑いしながらいそいそと居間へ向かう。

――そんなこともあったなぁ、と。

大晦日の夜、思い出してる。

いや、いまの生活とあんまり変わりなくないか!?

…時代は廻っても、私は変わらない。

どんな時も、楽しく過ごせる単細胞な自分に感謝。

来年はどんな年になるかなぁ?

ワクワク

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